火傷を負った場合

1 火傷事故の発生状況

火傷事故は、飲食業の調理場や製造業の工場等で発生する可能性があります。

2 火傷事故の後遺障害

火傷事故では、治療を行っても完治せず、外貌醜状や視力の低下等の様々な後遺障害が発生する危険があります。

後遺障害が認定されるかどうかによって、認められる損害額に大きな差が出るため、どのような後遺障害が認定される可能性があるかは、専門家に相談した方が良いでしょう。

3 法的な責任について

会社に対して安全配慮義務違反が追及できる可能性があります。また、他の従業員が原因で火傷をした場合には、会社に対して使用者責任を追及できる場合もあります。

4 裁判例

(1) 名古屋高判昭和58年12月26日判タ525号187頁

ア 事案の概要

Aが、B社において、溶解工として鉄スクラップの溶解業務に従事していたところ、...

イ 争点
  1. B社に安全配慮義務違反が認められるか。
  2. Aに過失があるか、過失割合は何割か。
ウ 判断

B社の安全配慮義務違反について...

(2) 福岡地判平成25年11月13日労判1090号84頁(要旨)

ア 事案の概要

Aが、最中皮の半自動最中皮焼成機を使用して作業中に火傷を負った事案...

5 さいごに

火傷事故による労災事案では、醜状障害等の後遺障害が発生することがあります。専門家に相談した方が良いでしょう。

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